日々の黙想
日々の黙想
最も原初的な武器

最も原初的な武器

四十万と八十万。巨大な数の壁がブラガの山地を覆い尽くしたとき、世のあらゆる算盤はすでに勝敗を決していました。人の目には、ユダの運命は風前の灯火のように見えました。歴代誌下13章はこのように始まります。

しかし、ユダの王アビヤは剣ではなく、「信仰の証し」を取り出します。創造主がダビデと結ばれた永遠の塩の契約、金の子牛の偶像に汚されなかった聖なる祭壇の炎。それは、忘れ去られた名と、打ち捨てられた歴史に向けた痛烈な叫びでした。アビヤはこう宣言します。
「あなたたちの先祖の神、主と戦ってはならない。あなたたちは栄えることはできない」(13:12)。それにもかかわらず、巨大な敵軍は前後からユダを包囲し、その息をも締め上げました。すべての戦略も勇気も無力と化したその絶望のただ中で、ユダはついに最も原初的な武器を取り出します。天に向けた「叫び」です。祭司のラッパの音は張り裂ける心臓の鼓動のように響き渡り、民の雄叫びは存在そのものを懸けた祈りとなって迸ったのです。

歴史は証言します。その日の勝利は数の論理によらず、記憶の力にあったと。自分が誰の子であり、どのような約束の上に立っているのかを覚える者の叫びこそ、世に打ち勝つのです。人生という巨大な軍勢の前に、まるで独り立つかのような今日、私たちが呼び求めるべき御名と、握りしめるべき契約は何なのか――アビヤの叫びがこだまとなって風に乗り、今も響いてくるのです。

The most primitive weapon

Four hundred thousand stood against eight hundred thousand, and Judah seemed like a candle about to be blown out by the wind. Yet King Abijah did not trust in the sword. He declared the covenant God had made with David and the holy altar kept pure from idols.

When the enemy surrounded them, all human strength was useless. Then Judah reached for the oldest weapon of all: a cry to heaven. The priests’ trumpets sounded like a heartbeat, and the people’s shout rose as a prayer of life itself.

That day’s victory was not won by numbers but by memory―remembering who they were and whose promise they held. And today, when we stand alone before the armies of life, Abijah’s cry still echoes: What name will we call upon, and what covenant will we hold fast?

確かな基本技
最も原初的な武器
金の盾から青銅の盾へ
裂け目から息吹が芽吹く
さそりの鞭と砕かれた王国
シェバの発見
繰り返しは古びでない。
立ち返りのひかり
関係回復の空間